欧米の陶器・木工品・絵画など、約280点を収蔵。
陶器の中核をなすのが18~19世紀の英国スリップウェアである。素地に化粧土(スリップ)を用いて抽象文や鳥文などを装飾した軟陶で、本国よりも日本で高く評価されてきた。またギルドホール博物館から永久貸与された英国中世陶器をはじめ、オランダ・デルフトの染付タイル、スペインの色絵陶器やイスパノ・モレスクの鉢、アメリカ19世紀の塩釉甕なども所蔵している。
木工品は英国の家具が中心で、長卓・時計・教会用ベンチ、そしてウィンザーチェアを代表とする各種の椅子などがある。またスペイン・フランス・アメリカの家具も所蔵し、館内で調度品として使用しているものもある。
絵画の中心は宗教画で、スウェーデンの教会壁面に飾られていたとされる「サマリアの井戸」や、ドイツの古版本聖人伝の挿絵も所蔵している。そのほか英国の古楽譜、ニューメキシコ州の聖像や聖画、またアメリカ先住民族による土器やブランケット、篭などもあり、幅広い蒐集を示している。