日本民藝館

展示

併設展

2012年4月3日(火)–6月10日(日)

特別展:東北の工芸と棟方志功

本館1階

玄関回廊特別展 東北の工芸と棟方志功

東北地方で作られた明治から昭和期の民窯(久慈焼・平清水焼・白岩焼・楢岡焼・会津本郷焼・堤焼等)の焼物と、江戸期に作られた秀衡や浄法寺の椀や片口などの木漆工品。壁面には、棟方志功の板画作品や書軸の優品を展示します。

第1室日本の民陶

当館が所蔵する民陶の優品を中心に、約40 点を展示紹介いたします。民陶とは民間の窯で作られた焼物の総称で、官窯作品に対する言葉です。展示品は九州諸窯・瀬戸など、東北地方を除く窯場の陶器で、主に実用品として江戸期に作られました。

第2室装いの美 —装身具の世界—

装飾や信仰の象徴として身につけた台湾の色彩豊かな蜻蛉(トンボ)玉や、アイヌ玉首飾りを展示します。併せて、動物の骨やトルコ石を用いたアメリカ先住民や各国の装身具を、朝鮮半島や北欧の工芸品、台湾先住民の貝珠やビーズ飾衣裳とともに紹介します。

第3室アイヌの衣裳

アイヌの機で織った樹皮の布に本土から渡った木綿を切伏せした厚司や、本土から渡った木綿地に絹や木綿の古裂でアイヌ独特の模様を切伏した衣裳、儀礼用の刀下げ帯など精霊信仰に根ざした暮らしから生まれた力強い造形の数々をご紹介します。

本館2階

第1室朝鮮半島の陶磁
—花鳥文・草文を中心に—

柳宗悦や浅川兄弟らによって日本に紹介された朝鮮時代の陶磁。中でも染付による「秋草手」は、日本人に特に親しまれてきました。本展示では、染付・鉄砂・辰砂などによって絵付がなされた花鳥文や草文の陶磁を中心に、朝鮮半島の陶磁器を紹介します。

第2室河井寬次郎・濱田庄司作品

柳宗悦は、同志として民藝運動に尽力した河井寬次郎、濱田庄司について、彼らの才能を「釉薬に優れ、類まれな仕事をした」河井、「地に足がついて形の確かな」濱田と形容しています。当館蔵の河井・濱田の陶磁作品を紹介します。

第3室棟方志功 —「祈り」と「自然」

様々な主題の板画を制作した棟方志功の作品の中から、本特別展に併せて、「祈り」と「自然」をテーマとした作品を展示いたします。柳宗悦の表具案により掛軸などに仕立てられた、当館独特の棟方作品の魅力をご堪能下さい。

第4室東北地方の諸工芸

東北地方は工芸の宝庫です。特に民衆のために作られた実用品は、江戸時代から昭和前期の間に多彩な手仕事として花開きました。今回は、当館が所蔵する漆器・絵馬・編組品など、諸工芸の優品約30点を展示紹介します。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1936)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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