日本民藝館

展示

併設展

2011年7月5日(火)–9月4日(日)

特別展:芹沢銈介と柳悦孝—染と織のしごと—

本館1階

玄関回廊河井寛次郎と濱田庄司作品

陶芸家の河井寛次郎(1890–1966)と濱田庄司(1894–1978)の作品を紹介します。二人は当館の設立者・柳宗悦とともに民衆の日常品の中に至上の美を見出し、「民藝」という新しい美の概念を世に提示し、河井は色の名手として、また濱田は形の名手として、近代陶芸界に独自の作風を確立していきました。

第1室東北地方の工芸 Ⅰ
—暮しと祈り—

柳宗悦は、 東北地方を 「民藝の宝庫」 と評し、 多くの工芸品を蒐集しました。本展示では、陶器・藁工・樺工・金工など「暮し」の中の造形と、縄文土偶や小絵馬など、信仰に関わる「祈り」の造形を展示します。東北で育まれた力強く逞しい造形をご覧下さい。

第2室東北地方の工芸 Ⅱ
—秀衡椀と南部椀・被衣—

朱漆と金箔による装飾が特徴の秀衡椀と南部椀。冠婚葬祭で用いられた庄内地方の被衣。東北の工芸の中でも、とりわけ格調高い絵文様が施された工芸品を、特集展示します。また、自由奔放な絵付で名高い浄法寺塗と、こぎんや刺子などの染織を併設します。

第3室沖縄の紅型と織物

芹沢銈介と柳悦孝がその美しさに感動し、二人の仕事の礎ともなった沖縄の染と織。型染による華やかな紅型と、絹・芭蕉・苧麻・木綿で織られた縞や絣や花織などの衣裳や、ティサージを展示します。多くが19世紀に作られたもので、素材も色も技法も実に豊かです。

本館2階

第1室朝鮮時代の磁器
—白磁・染付・鉄絵・辰砂—

当館は国内屈指の朝鮮陶磁器の蒐集で知られておりますが、今回は朝鮮時代に作られた白磁の壺や祭器、そして染付(青花) ・辰砂・鉄砂で絵付された壺・瓶・水滴などの優品の数々を紹介します。器物に宿る民族固有の美をご堪能下さい。

第2室日本の磁器

館蔵の日本の陶磁器は、民間の窯で作られたものが中心ですが、なかでも有田焼(伊万里)の染付磁器を数多く収蔵しています。柳宗悦は抽象的なそれら染付の模様に純和風な美しさを見出し、広く紹介しました。今回はそれらのものとともに、色絵磁器の優品も合せて紹介します。

第3室芹沢銈介と柳悦孝
—染と織のしごと—

大展示室とともに、特別展「芹沢銈介と柳悦孝—染と織のしごと—」の展示室となります。民藝運動に深く関わった作家の、豊かな作品の世界をご覧下さい。

第4室日本の古人形

東日本大震災の影響により会期短縮となった「日本の古人形」を再構成して展示します。福島県の三春人形、宮城県の堤人形、山形県の相良人形など、江戸後期より人々の間で親しまれた東北の古人形を中心に、埼玉県の鴻巣人形も併せて紹介します。いきいきとした民間の古人形の魅力をご覧下さい。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1936)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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