併設展 2014年1月10日(金)–3月23日(日) 特別展:茶と美—柳宗悦の茶 本館1階 玄関回廊漆工芸 —漆絵と根来を中心に 秀衡椀や浄法寺など、主に朱漆で「漆絵」が施された漆器と、社寺の什器として作られながら、上塗の朱漆が擦れてできる自然な模様が近代の数寄者に喜ばれた「根来」を中心に展示。中世から近世の日本の漆工芸を紹介します。 朱漆燭台江戸時代 18世紀高35.0cm 第1室丹波の古陶 日本民藝館には、常滑や瀬戸など日本六古窯の品が収蔵されています。中でも、柳宗悦は古丹波の魅力に惹かれ、その蒐集に力を入れていました。今回は柳が愛した自然釉(灰被)の壺や徳利など丹波焼の数々を紹介します。いまだに色褪せることのない古丹波の美しさをご堪能ください。 流掛灰被甕江戸時代 17世紀高35.5㎝ 第2室日本の諸工芸 展示期間:2月1日–3月23日(1月31日まで閉室) 日本の各地において、身近な材料を素材とする生活に即した美しい工芸品の数々が生み出されてきました。この展示室では、藁や布を用いた蓑や背当て、竹や蔓を用いた籠や笊、桜の皮を用いた樺細工の箱や印籠、芯切鋏や灰ならし等の金工品を紹介します。 背当昭和時代 1940年頃丈120㎝ 第3室庄内被衣を中心に 庄内被衣(かつぎ)は、東北・庄内地方で冠婚葬祭のときに女性が頭から冠った衣装です。多くは麻地に筒描や型染の技法による藍染で、背の大きな菊紋や裾の松、菊、ぜんまいなどののびやかな模様も見所のひとつです。 菊大紋春霞文様被衣(部分)江戸時代 18世紀 本館2階 第1室朝鮮陶磁の精華 国内屈指の質と量を誇る当館所蔵の朝鮮陶磁器。その中核である17 世紀末から19 世紀後半の白磁や染付を中心に、朝鮮時代初期の陶器、そして高麗時代の陶磁を加えて、柳が生涯にわたって愛し続けた珠玉の朝鮮陶磁を紹介します。 染付秋草文面取壺(瓢形瓶部分)朝鮮時代 18世紀前半高12.8cm 第2室棟方志功旧蔵「胸形井戸」と民藝 版画家・棟方志功は、自らも朝鮮茶碗などを用いて日常的に「茶」をたしなんでいました。本展示室では、近年当館に寄贈された棟方志功旧蔵の絵画や朝鮮陶磁を中心に、柳宗悦や河井寛次郎たちとの交流を示す作品を展示します。 鉄砂龍文壺朝鮮時代 17 世紀高32.8cm棟方志功旧蔵 第3室特別展 茶と美 —柳宗悦の茶 柳がおこなった第一回民藝館茶会「別室」の設えと茶器を再構成して展観します。「別室」では主に朝鮮茶碗や日本の民窯の器などが用いられました。いずれも茶器ではない器から見たてた茶器です。床には禅の開祖達磨大師の像が掛けられました。 霰釡 江戸時代 18世紀 火鉢 朝鮮時代 19世紀鉄絵花菱文陶板 美濃江戸時代 17世紀 第4室特別展 茶と美 —柳宗悦の茶 柳は当館所蔵品について、その美の性質を「無事」や「無碍(むげ)」という言葉でも説きました。その意味では館蔵品の多くが「茶」に適うと柳は考えていたと思います。ここでは今展で新たに選択した茶器と、柳が著作などで紹介した茶器を併せて展示します。 鉄絵草文壺 唐津桃山時代 17世紀初期高9.7cm 西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。 2階柳宗悦記念室 日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889-1936)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。 1階柳兼子記念室 女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892-1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。 開館日カレンダー