日本民藝館

展示

併設展

2016年1月9日(土)–3月21日(月・祝)

特別展:美の法門 —柳宗悦の美思想

本館1階

玄関回廊美の法門
—柳宗悦の美思想「仏教の造形」

当館では仏教関係の絵画・仏具などを多数所蔵しています。それまで仏教美術といわれてきた品も、柳宗悦は仏に奉仕する工芸品と位置付け蒐集を続けました。ここでは、仏教と縁のある所蔵品を展観します。

第1室日本の陶磁器

日本民藝館には、瀬戸、丹波、伊万里など、東北から九州・沖縄にかけて、 約3800点の日本陶磁を収蔵しています。それらのほとんどが民間需要のた めの民窯で作られたものです。本室では、当館蔵の江戸期から昭和初期まで の日本陶磁を紹介します。

第2室西洋の民芸

展示期間:2月6日–3月21日(2月5日まで閉室)
大正~昭和初期、評価されることなく民間に埋もれていた「民芸(民衆的 工芸品)」への眼差しは、ヨーロッパなどの海外にも向けられました。泥状 の化粧土(スリップ)で装飾したイギリスのスリップウェアは、その代表 的なものでしょう。館蔵する西洋の「民芸」を紹介します。

第3室日本の染織

藍や山桃などの植物染料で堅牢に染めた糸で織った縞・格子・絣などの着 物をはじめ、屑糸や使い古した布を裂いて織った裂織、麻布に木綿糸で布 目を数えて模様を刺した「こぎん」、筒描衣裳など、日本各地の暮らしに根 ざした堅実な仕事の数々を紹介します。

本館2階

第1室朝鮮時代の諸工芸

柳は朝鮮時代(1392–1910)の日常の器物に、もっとも豊かに民族固有の 美が宿っていることを発見しました。この展示室では、朝鮮時代に作られ た陶磁器、木工品、金工品、石工品や民画などの優品を展示し、人々の暮 らしを彩った朝鮮の工芸美を紹介します。

第2室河井寬次郎作品

来年没後50年を迎える河井寬次郎(1890–1966)。当館所蔵の河井作品は柳 宗悦によって選ばれました。茶碗や皿など、実用的で簡素な形状が中心の 作品は、河井が得意としたいっちん文様や練込、点打、象嵌などの多彩な 技法と鮮やかな釉薬によって彩られています。

第3室美の法門
—柳宗悦の美思想「阿弥陀仏の造形」

阿弥陀如来の本願から啓示を受け誕生した「美の法門」。柳宗悦は晩年、阿弥陀仏に関係する絵画・名号・和讃も旺盛に蒐集しました。本室では、その多彩で荘厳な弥陀の造形を紹介します。

第4室秀衡椀と漆絵

朱漆による絵文様と金箔による菱文が特徴の秀衡椀。発祥と生産地の確説は 得ていませんが、この名称は奥州の藤原秀衡( ?–1187)が作らせたという伝 承に基くものです。格調高い加飾が施された秀衡椀のほか、朱漆を主とした 数色の色漆の文様「漆絵」が施された漆器を特集します。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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