日本民藝館

展示

併設展

2017年4月4日(火)–6月18日(日)

特別展:日本民藝館所蔵 沖縄の工芸

本館1階

玄関回廊沖縄の漆工とシーサー

朱の鮮やかさが特徴である沖縄漆器。琉球王朝時代に貝摺奉行所で制作された沈金の椀や瓶や丸櫃、そして明治時代以降に民間工房で制作された盆や喰籠などを紹介します。また、シーサー(屋根獅子)は瓦職人が瓦を葺き、余った漆喰で「除災招福」を願い創ったものです。

第1室日本の磁器

当館は伊万里を中心に、瀬戸や鹿児島県の平佐で作られた磁器を約千点所蔵しています。その多くは呉須によって幾何文や草花・山水などが施された染付の器です。本展示室では伊万里で生産された古九谷様式を含む色絵も交え、磁器の優品約50点を展示します。

第2室中国の磁器

当館が所蔵する中国磁器の中核をなすのは古染付や天啓赤絵と呼ばれる器です。共に明代末期の天啓年間頃に、景徳鎮窯で生産されました。両者とも粗製白磁を使用し、渋く沈んだ呉須を基本に用いて、山水・人物・動物・草花などを自由に描いています。

第3室素朴表現の絵画と工芸

土産絵として描かれた大津絵を始め、漆絵や陶磁器に見られる絵付など、日本の工芸と絵画の中には素朴な様式を持つ表現を見出すことができます。本展示では、「素朴表現」をテーマとして、略筆による線描の魅力を紹介します。

本館2階

第1室朝鮮時代の白磁と染付

18世紀に入り、朝鮮半島では青花(染付)の技法が多く見られるようになります。余白を多く残した淡い色の優雅な絵付は「秋草手」と呼ばれ、特に20世紀以降の日本で広く愛されるようになりました。朝鮮時代の白磁と染付を、「秋草手」を中心に展観します。

第2室沖縄と民芸運動

沖縄の焼物に影響を受け壺屋で制作した濱田庄司・河井寛次郎の陶器作品、金城次郎の陶器作品、首里織の宮平初子・大城志津子、八重山上布の新垣幸子、芭蕉布の平良敏子らによる織物作品などを展示します。

第3室沖縄の織物

沖縄では地域ごとに特色ある織物が作られました。首里の絹花織や杢糸格子絣(手縞)、読谷の木綿花織や縫取織ティサージ、八重山の苧麻色絣や木綿白地絣、久米島の紬絣などがあります。併せて新館回廊ケースには、田中俊雄蒐集裂も展示します。

第4室沖縄の焼物

1682年に琉球の諸窯が統合されてできた壺屋窯。赤絵・白掛・三彩・緑釉など多彩な加飾による、上焼と呼ばれる生活の器を中心に展示します。抱瓶と呼ばれる三日月形の携帯用の酒器や、厨子甕と呼ばれる骨壺など、変化に富んだ形状も沖縄陶器の魅力といえましょう。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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