日本民藝館

展示

併設展

2018年1月11日(木)–3月25日(日)

特別展:棟方志功と柳宗悦

本館1階

玄関回廊「師弟」

名を成すことよりも作品そのものが輝く仕事をすること。柳の民藝思想は棟方に180度の転換をもたらします。柳の指導に棟方が応え、柳が精選した作品だけが民藝館に残りました。本企画展では「柳の言葉から生まれ、柳が表具し、柳が好んだ」棟方作品を紹介します。

第1室丹波の古陶
—日本民窯の魅力—

日本六古窯の一つに数えられる丹波焼は、日本民藝館の陶磁器コレクションの中核を担っており、300件余りを収蔵しています。柳は、「他力美」や「不二美」という言葉を用いて、古丹波の無作為な美しさを高く評価しました。本展示室では、館蔵の丹波焼を紹介します。

第2室明末清初の染付

※展示期間:2月1日–3月25日(1月31日まで閉室)

中国・明時代末期に景徳鎮民窯で生産された古染付と、明時代後期に福建省のしょう州窯で生産された呉州染付。絵付は古染付が飄逸、呉州染付は奔放で、日本人が古くから好み、伝世品も多く残されています。二つの染付磁器を中心に、磨崖碑の拓本を交えて展示紹介します。

第3室東北地方の染織

衣類を丈夫にするために、藍で染めた麻布に木綿糸で布目を数えて模様を刺した「こぎん」や「菱刺し」をはじめ、刺し子で埋め尽くした半纏や子供用足袋、藍染の筒描や型染による庄内被衣など、東北地方の染織品を展示紹介します。

本館2階

第1室朝鮮陶磁器

15世紀から19世紀、朝鮮半島において民衆が生んだ陶磁器の多くは、工芸の精華として今日に伝わっています。柳はいち早くその美しさを認め、蒐集、公開に努めました。本室では棟方遺愛の茶碗「胸肩井戸」・白磁壺・鉄砂龍文壺などを中心に展示します。

第2室河井寛次郎と濱田庄司

柳と共に「民藝」という言葉を造語し、民藝運動を牽引した河井と濱田。今回は当館が所蔵する両者の作品の中から、棟方が常用した器を含めて展示します。さらに運動初期の推進者である水谷良一を讃えた棟方作品「水谷頌」も初公開します。

第3室『心偈』
—詞・柳宗悦 板・棟方志功—

病床にあった柳を励ますべく作られた「心偈頌」は、柳の「偈」(心境を表す短い詞)72首を棟方が板画にしたもので、いわば師弟愛の賜物です。後に私家本『心偈』として刊行されたその制作過程の全貌を、当館初公開となる柳の原稿や両人の書簡と共に紹介します。

第4室棟方志功と柳宗悦
—書籍と書簡を中心に

柳が編集した『棟方志功板画』(1958年)は、柳が見た棟方版画が強く反映された図集です。本展示室では、この図録で大きく貢が割かれた作品の一つ「青天板画柵」を軸に、二人が関わった雑誌『工藝』などの書籍類に書簡を交え、二人の繋がりを探ります。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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