日本民藝館

展示

併設展

2019年4月2日(火)–6月16日(日)

特別展:藍染の絞り 片野元彦の仕事

本館1階

玄関回廊藍染の絞り 片野元彦の仕事

天然藍による絞り染の第一人者として知られる片野元彦(1899–1975)。のちに「片野絞」と呼ばれる技法を確立した片野による、着物や飾布、暖簾など、藍染を中心とした絞り染の逸品を展覧します。また、父・元彦の仕事を献身的に支え続けた娘・かほりの作品も併せて紹介します。

第1室日本の陶磁器

当館が所蔵する陶磁器は新旧併せ約3,800点を越えます。時代や産地、用途などにこだわらず、美しいものであることを前提に蒐集してきました。本室では九州や東北の諸窯、瀬戸(愛知)、丹波(兵庫)、壺屋(沖縄)など日本各地の陶磁器、約50点を展示します。

第2室革工芸と骨角工芸

鹿や牛などの革を素材とした革工芸は、江戸時代後期になると、職人の伊達着や火事装束の革羽織、腰回りの装飾品を兼ねた煙草入れなどとして広く普及を見ます。本展示では革工芸と、動物の角や牙・骨などを素材とした骨角工芸を取り混ぜて紹介します。

第3室靭皮繊維の布

天然繊維は動物と植物に分類され、植物繊維の中でも樹皮や草皮から作られた繊維を靭皮(じんぴ)繊維と言います。靭皮は木綿が一般的になるまで、庶民の生活に古来より深く交わってきました。本室では苧麻、藤、シナ、葛、紙といった自然の恵みによる布を紹介します。

本館2階

第1室朝鮮時代の諸工芸

15世紀から19世紀、朝鮮半島において民衆が作り育んだ日常品は、工芸の精華として今日に伝わっています。当館創設者の柳宗悦はいち早くその美しさを認め、蒐集、公開に努めました。本室では陶磁器・木工・絵画・石工・金工など、朝鮮時代の諸工芸を展示します。

第2室バーナード・リーチの絵画と絵付

陶芸家バーナード・リーチ(1887–1979)の作品には、素描や銅版画はもちろんのこと、様々な技法で陶磁器に施した絵付にも極めて工芸的な絵画表現が残されています。本室では、特徴ある柔らかな線を持つリーチの「絵」に着目し展示します。

第3室人物画と肖像画

戦国の世に2歳で家督を継ぎ、僅か9歳で病死した毛利幸松丸(1515–1523)の肖像や、肉筆浮世絵に見られるような一人立ちの美人を描いた大津絵の人物図など、中世から近世に描かれた人物画と肖像画を中心に展示します。

第4室遊戯具

近世の人々に親しまれたカルタや、地方性が強く表れた人形などの遊戯具も、柳宗悦は優れた工芸の一つに取り上げています。本展示では当館が所蔵する遊戯具を取り上げ、カルタ・人形・独楽・羽子板など、遊戯にまつわる工芸を紹介します。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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