日本民藝館

展示

併設展

2020年1月12日(日)–3月22日(日)

特別展:祈りの造形 沖縄の厨子甕を中心に

本館1階

玄関回廊祈りの造形

棟方志功が生涯にわたり、かけがえのない師と仰いだ柳宗悦と河井寬次郎、濱田庄司。ここでは、「不生」「華厳」など棟方の書の代表作を中心に、河井や濱田の陶器作品などを展示し、彼らの心の響き合いを感じて頂ければ幸いです。

※会期中、一部展示替えをします。

第1室沖縄の工芸

染織、陶磁、漆器など特色ある工芸文化が開花した琉球王国。本展示では、ジョーヤチ(上焼、施釉陶器)やアラヤチ(荒焼、無釉陶器)などの焼物を中心に、鮮やかな朱色が特徴の漆器、家屋の屋根に設置された屋根獅子など、表現力豊かな沖縄の工芸を紹介します。

第2室日本の民窯

※展示期間:2月1日–3月22日(1月31日まで閉室)

民窯とは民衆の日常品を生産した窯のことで、甕・壺・皿・鉢・碗・片口・擂鉢などが作られました。この部屋では、九州地方をはじめ中国地方や東北地方などの民窯で作られた焼物の数々を紹介します。用に即して生まれた、力強い造形の魅力をご堪能ください。

第3室沖縄の織物と紅型

絹や木綿、苧麻などで織られた絣や縞の衣裳、想いをかけている人に心を込めて織られたティサージなど沖縄各地の特色豊かな織物や、型染による生き生きとした紋様や鮮やかな色彩が特徴の紅型など、当館を代表する蔵品の一角をなす沖縄染織の優品を紹介します。

本館2階

第1室朝鮮時代の諸工芸

朝鮮時代(1392–1910)に作られた、陶磁器・木工品・金工品・石工品・民画などには、伸びやかで生き生きとした仕事ぶりが見て取れます。柳宗悦をはじめとする多くの人々を魅了した、色や形や文様に表れた民族固有の造形美をご覧ください。

第2室沖縄と民藝運動の作家たち

染色家・芹沢銈介(1895–1984)、陶芸家・河井寛次郎(1890–1966)、濱田庄司(1894–1978)ら民藝運動の作家たちが、沖縄の工芸から学び取り制作した品々と、沖縄の陶工・金城次郎(1912–2004)の焼物を併せて展示紹介します。

第3室祈りの造形 日本の工芸から

当館創設者・柳宗悦はそれまで仏教美術と呼ばれていた品々にたいしても、美術ではなく工芸的性質をもったものとして捉えていました。そこに宗教的実用性や個人を超えた時代全体の表現を見届けていたからです。本室では新蒐集品である「熊野本地絵巻断簡」(室町時代)をはじめ、当館が所蔵する日本で生まれた「祈りの造形」を展示します。

第4室神酒口・注連縄
まじないと魔除けの工芸

注連縄は、本来は神聖な場所と外界を区別するために用いられたのが始まりで、正月に門口に飾るのも災いが入らないようにするためです。注連縄をはじめ、神棚などに飾る神酒口を中心に、民間風俗にまつわる工芸品を展示します。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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