併設展(本展は全館特別展となります) 2021年4月4日(日)–6月27日(日) 特別展:日本民藝館改修記念 名品展I—朝鮮陶磁・木喰仏・沖縄染織などを一堂に 本館1階 玄関回廊日本民藝館改修記念 名品展Ⅰ—朝鮮陶磁・木喰仏・沖縄染織などを一堂に 漆絵柏文瓶子室町時代 16世紀 30×24.cm 第1室茶と美 柳宗悦は茶の湯に強い関心を持ち、日用雑器を茶道具に見立てた初期の茶人達の自由な眼を尊びました。自身もまた茶に関しての論考を記すのみならず、民藝館茶会や茶器特別展を催すなど、茶の湯への美意識を示しました。柳が理想とした「茶」を紹介します。 刷毛目茶碗朝鮮時代 15世紀後半~16世紀前半 6.6×17cm 第2室物と美 日本の各地において、暮らしを彩る様々な工芸品が生み出されてきました。この展示室では、漆絵の瓶子や椀、螺鈿細工の菓子箱、囲炉裏で用いられた自在掛や横木、湯釜や灰ならし等の金工品、商家の看板、千石船で使用された船箪笥などを紹介します。 螺鈿丸散し菓子箱江戸時代 18世紀13.0×25.5×21.3cm 第3室琉球の富 緑濃く、青い海の美しい自然豊かな南国の風土から生まれた色鮮やかでまばゆい紅型の衣裳、格子縞に琉球絣が施された手縞や芭蕉布の織物など染織品を中心に、「島で作られたものに一つとしていやなものはない」と柳宗悦が心を躍らせた沖縄の名品を紹介します。 霞に牡丹流水菖蒲文様紅型衣裳沖縄 19世紀 丈145.0cm 本館2階 第1室朝鮮とその藝術 柳宗悦に器物への関心と民族固有の造形美に着目させる契機となった、朝鮮時代に作られた木工品・金工品・石工品・絵画など紹介します。これらの多くは柳と浅川伯教・巧兄弟たちによって、1920年代から30年代にかけて朝鮮半島で蒐集されたものです。 染付鉄砂窓絵花鳥文壺朝鮮時代 18世紀前半 40.3×31.cm 第2室木喰上人の彫刻 慈愛に満ちた笑みを湛える微笑仏として知られる木喰仏。独特な様式美を持つ木喰仏を初めて世に紹介した柳は、木喰上人を「幕末における最大の彫刻家だ」と評しています。本展示室では、木喰仏をはじめとする庶民信仰の神仏像を中心に、彫刻的な造形美を備えた工芸品を合わせて紹介します。 不動明王(部分)木喰明満 江戸時代 1801年 第3室初期大津絵 江戸時代、東海道の大津宿から京へ至る街道で量産され、土産絵として売られた大津絵。略筆で的確に描き切った大津絵の画風に注目した柳は、初めての体系的な論述『初期大津絵』を上梓し、日本を代表する民画として高く評価しました。大津絵をはじめとする柳の絵画コレクションを展示します。 (会期中一部展示替えあり) 大津絵 鬼の行水(部分)江戸時代 17世紀後半~18世紀前半※後期展示 第4室美の法門 1948年8月、「大無量寿経」第四願から啓示的感激を受けたという柳は『美の法門』を書き上げ、宗教的真理と工芸美に深い結縁を見る円熟の境地に至ります。その後「仏教美学」を構築していく柳の美思想を、仏教ゆかりの品を中心として通観します。 (会期中一部展示替えあり) 阿弥陀三尊来迎図(部分)鎌倉時代 13世紀~14世紀※後期展示