日本の染織 江戸時代から明治時代の衣裳や裂地など約1,500点を収蔵。 染物では、冠婚葬祭の折に女性が頭から被った庄内地方(山形県)の被衣(かつぎ)をはじめ、田舎友禅、藍や紅や紫根の絞り染着物、火消装束の革羽織などがある。また筒描の技法を用いた大胆な芝居幕や熨斗や吉祥紋の布団地などの多くは、柳宗悦の装案で掛軸や屏風に仕立てられ展示室の壁面を飾っている。 織物では、縞の結城紬や黄八丈などの絹織物をはじめ、越後上布・近江上布などの麻絣着物、久留米や弓浜などの木綿絣の布団地がある。柳宗悦が京都の朝市で見出した木綿と屑繭で織った素朴な格子の丹波布や、使い古した着物を細く裂いて織った裂き織の丹前などは民藝館らしい収蔵品といえよう。また「津軽のこぎん」や「南部の菱刺」そして庄内地方の刺し子半纏など、家族のために心を尽くして刺した女達の仕事も数多く所蔵されている。 紺地剣酢漿草大紋山道文様被衣 白地蔦枝垂梅文様着物 貝尽し文様夜着 海老橘文様油単 柿色地駒散し文様羽織 熨斗菊橘文様夜具地 茜絞染三蓋菱紋旗指物 黒地近江八景文様芝居幕 三河万歳衣裳裂 斜段手蜘蛛絞浴衣 丹波布夜具地 経絣越後縮着物 黄地格子羽織 紺地経縞着物 菱刺衣裳 胴三階菱区切り刺子着 屑糸織蚊帳地 裂織丹前 紺地城文様夜具地 白地網文様鞠散し革羽織