日本の諸工芸 金工、ガラス工、石工、竹工・藁工などの編組品のほか、人形類など併せて約1,500点を収蔵。 金工では江戸時代の「手押文湯釜」や桃山時代の「仏花器 西教寺銘」などの代表的な品に加え、昭和初期に作られた錠前や羽広鉄瓶など、民藝運動における新作工芸品として取り上げられた品も多い。 ガラス工芸は、点数は多くないが「色替唐草文六角三段重」のような優品がある。石工は江戸時代の石仏や石碑などのほか、「岩偶」は縄文時代を代表する土偶文化の逸品として知られている。 編組品とは、藁や竹などを編んだり組んだりして作られた生活用具のこと。所蔵品は、篭、笊、箕などのほか、蓑、けら、背当(ばんどり)など、昭和初期に全国各地で作られたものが中心である。中でも、華やかな装飾が施された伊達げらや祝ばんどりは、特色ある蒐集として挙げられる。 その他、張子による三春人形や、紙・木・練物などを用いた鴻巣人形、粘土細工の相良人形など、主に江戸後期に作られた古人形も豊富である。