棟方志功作品 1903-1975。青森県青森市生まれ。1924年、画家を志して上京。1928年、帝展に油絵が初入選。1926年、川上澄生の版画に深い感銘を受けて、油絵画家から版画家へと転向する。 1936年、国画会の出品作「大和し美し版画巻」が、柳宗悦や濱田庄司に注目され、開館を控えた日本民藝館の買い上げ作品となる。これがきっかけとなり、河井寬次郎を交えた民藝運動の指導者らとの交流が始まり、以後の作品制作に多大な影響と刺激を受けていった。 日本民藝館が所蔵する棟方作品は、版画(1942年以降、棟方は「板画」と表記)を中心に肉筆画や書など約200点。それらは全て柳の眼を通して収蔵されている。柳の装案によって飾られ、作品と一体となった軸装や屏風の美しさは当館所蔵の棟方作品のひとつの特徴と言えるだろう。 1973年、鎌倉に棟方板画美術館が開館(2010年現在休館)。1975年には青森市に「棟方志功記念館」が開館した。