併設展 2023年6月29日(木)―9月3日(日) 特別展:聖像・仏像・彫像 柳宗悦が見た「彫刻」 本館1階 玄関回廊・特集展示民族の仮面 アフリカの民族が生んだ仮面の数々は、20世紀の美術に多大な影響を与えたことでも知られています。「聖像・仏像・彫像」展の特集展示として、埋葬や農耕儀礼、芸能などで使用された木彫の仮面を中心に、アフリカとアジアのほか各地の仮面を交え特集します。 頭上面マリ共和国 ボゾ族 19~20世紀 51.0×35.0cm 第1室ガラスと日本の磁器 夏季の日本民藝館では、清爽感あふれる様々な工芸品を展示してきました。そこで本室では、各国で作られたガラス器と、肥前や薩摩で焼かれた染付、色絵など、涼を誘う品々を合せて展示します。なお、昨年受贈した伊万里焼の優品・色絵山水文壺も初公開します。 色絵山水文壺伊万里 江戸時代 17世紀 18.3×15.0cm 第2室中国の陶磁器 シルクロードの交易により豊かな文化を築いた中国は、製陶においても多彩な花を咲かせます。柳宗悦は官窯の精美な焼物の陰で、軽視されていた日常の器にも自由で比類ない美を見出しました。明清時代の色絵・染付を始め、北宋の優れた陶磁器などをご覧下さい。 白掛鎬文碗磁州窯 北宋時代 11~12世紀 10.0×12.0cm 第3室沖縄の染織 顔料と染料をたくみに用いた色鮮やかな紅型は、中国や本土の影響を受けて発達した文様の豊かさも特徴の染物です。また、柳宗悦が「どんな布を見ても、不思議な心の温かさを感じる」と讃えた沖縄の織物と合わせ、沖縄染織の精粋を堪能ください。 白地松皮菱繋ぎに松亀桜楓文様紅型衣裳(部分)苧麻 琉球王国時代 19世紀 本館2階 第1室朝鮮白磁の文様と絵画 朝鮮時代の白磁に施された染付・辰砂・鉄砂による様々な文様と、19世紀に数多く描かれた花鳥図や文字絵などの朝鮮民画。これらは焼物と絵画という違いこそありますが、相通じる生き生きとした表現は、朝鮮工芸の魅力を大いに物語るものといえます。 辰砂虎鵲文壺朝鮮時代 18世紀後半 28.7×25.1cm 第2室バーナード・リーチとマイケル・カーデュー 濱田庄司を伴い帰英し、セント・アイヴスの地に開窯したリーチ(1887-1979)に最初に弟子入りしたのがカーデュー(1901-1983)でした。カーデューはリーチを通して民藝運動に参画し、柳や濱田とも交流がありました。本室では2人の作品を中心に紹介します。 楽焼葡萄文火鉢バーナード・リーチ 1913年 第3室生誕120年「棟方志功」小展 日本民藝館のオープニング展(1936年)において、柳宗悦はいち早く棟方志功の版画「華厳譜」を展示し、まだ知られざる才能を広く紹介しました。本室ではその「華厳譜」を始め、代表作である「観音経曼荼羅」「善知鳥版画巻」等を展示し、生誕120年を記念します。 華厳譜 不動明王(部分)棟方志功 1936年 第4室編組工芸 竹や藁、樹皮など自然の素材を編む、組むといった技法が用いられた工芸品は編組(へんそ)品と呼ばれ、世界中で日々の生活に用いられました。軽やかな印象を受ける日本の籠・笊などを軸に、朝鮮半島や欧米など、世界各国で作られた編組品の数々を展示します。 筍籠京都 江戸時代 27.0×29.0cm 西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。 2階柳宗悦記念室 日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1961)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。 1階柳兼子記念室 女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室で、その生涯を顕彰します。 開館日カレンダー