日本民藝館

展示

併設展

2012年6月19日(火)–8月26日(日)

特別展:作陶100年記念 バーナード・リーチ展

本館1階

玄関回廊染付・色絵
—初期伊万里を中心に—

日本で最初の磁器は、江戸時代前半に肥前国有田で焼成され、積出港の名に因んで「伊万里」と呼ばれることになりました。本展示では、初々しい魅力の初期伊万里を中心に、まもなく登場した初期赤絵や古九谷様式などの色絵磁器を交え、日本の磁器の魅力を紹介します。

第1室日本の民陶

江戸後期を中心に日本各地の民窯で生産された陶器の造形は、民藝運動に携わった工芸作家たちに大きな影響を与えました。その魅力を、リーチが来日した際に作陶を行った二川(福岡)・布志名(島根)・小鹿田(大分)・益子(栃木)の民陶を交えて紹介します。

第2室硝子絵と世界の硝子

硝子絵とは板硝子に裏面から風景や人物を描いたもので、その技法は江戸時代前期に日本へ舶来されました。併せて展示する当館所蔵の硝子工芸は、日本をはじめ西洋やメキシコなどで作られたもので、瓶や鉢など実用を主とした品には、どれも共通して造形的な力があります。

第3室日本の絞り染

絞り染は、布を括ったり縫い締めたりして防染し、模様を染め出します。江戸から明治初期まで、さまざまな技法を用いた本藍の絞り染浴衣が日本各地で染められ、庶民に親しまれました。爽やかな藍染をはじめ、紫根や茜や紅花で染めた華やかな絞り染も展示します。

本館2階

第1室朝鮮時代の白磁と染付

白磁とは、白色の素地に透明釉を掛け高火度で焼成した磁器。一方、白磁を素地として呉須(コバルト顔料)を使って釉薬の下に文様を描いた染付磁器。楚々とした気品とおおらかさを併せ持った朝鮮白磁と染付の魅力を紹介します。

第2室濱田庄司の陶器

濱田庄司は、1918年に初めてバーナード・リーチと出会って以来、1920年からの3年にわたる渡英で親交を深め、セント・アイヴスのリーチ工房設立への協力や、それ以降の民藝運動での活動、作陶に関することなど、リーチと終生にわたり深い友情を育みました。本室では濱田庄司の陶器作品を紹介いたします。

第3室初期、中期のバーナード・リーチ作品

再来日(1909年)以前のエッチングを始め、楽焼や陶磁器・絵画など、1920年に帰英するまでの初期作品を、特別展に併せ展示します。この時期の作品は技術的には拙い部分もありますが、既にリーチ芸術の魅力を十分にそなえています。中期(1945年まで)の作品と共にご堪能下さい。

第4室日本の木彫

民間信仰で用いられた彫像類や三重塔、奉納用の神馬や面、囲炉裏で用いられた自在掛や横木、仏教版画の版木など、江戸時代に造られた日本の木彫類の数々を紹介します。素朴で力強い民間の造形美をご覧下さい。

西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。

2階柳宗悦記念室

日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1936)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。

1階柳兼子記念室

女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。

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