併設展 2013年6月11日(火)–8月18日(日) 特別展:つきしま かるかや—素朴表現の絵巻と説話画 本館1階 玄関回廊日本の磁器 —染付・色絵— 日本の磁器は江戸時代前半、呉須(コバルト顔料)で絵付をした肥前有田の染付(伊万里焼)に始まり、その後、赤や黄、緑などの色を付けた色絵が登場します。当館が所蔵する初期伊万里の優品に、初期赤絵や古九谷様式などの色絵磁器を交え、穏やかな文様が魅力の日本の磁器を紹介します。 色絵山水文蓋壺伊万里 江戸時代 18世紀高13.3cm 第1室日本の陶器 当館所蔵の日本の陶器は、九州や東北、関東信越の諸窯・丹波・瀬戸等、各地で生産されたものです。主に民衆の普段使いに供した品々で、民窯と呼ばれた窯場で生まれました。それらは、自然の恩恵を深く受けた材料や手法を用い、健やかで豊かな美しさを宿しています。 焼締箸入染屋 江戸末期–明治時代 19世紀高13.5cm 第2室中国の磁器 当館が所蔵する中国磁器の中核をなすのは古染付・天啓赤絵と呼ばれる器です。共に明代末期の天啓年間頃に、景徳鎮窯で生産されました。両者とも粗製白磁を使用し、渋く沈んだ呉須を基本に用いて、山水・人物・動物・草花・幾何文等を生き生きと描いています。 染付蓮池釣人図鉢景徳鎮窯 明時代末期 17世紀前半径19.4cm 第3室日本の染色 白生地に植物や吉祥文様などを染めた布は人々の晴や褻の暮らしを彩りました。民間で用いたものの多くは藍で染められています。筒描や型染の衣裳をはじめ、夜着、唐草夜具地、絞り染衣裳など19 世紀の染物を中心に展示します。素材、色、模様をお楽しみください。 白地蔦枝垂梅文様着物(部分)加賀 江戸時代 19世紀 本館2階 第1室朝鮮半島の陶磁器 朝鮮半島の工芸品には素朴で愛らしい、おおらかな図案のものが多く見られます。柳宗悦もそうした朝鮮工芸に魅せられ、特徴ある絵柄のものが蒐集されています。今回は、染付・鉄砂・辰砂など絵付の施された磁器を中心に、朝鮮半島の陶磁器を紹介します。 染付窓絵梅文壺朝鮮時代 18世紀前半径42.5cm 第2室民藝運動の作家達 民藝思想に共鳴したバーナード・リーチ、河井寬次郎、濱田庄司、棟方志功。彼らは、柳宗悦のよき理解者として、また協力者として、民衆の日常品から美の本質を学び取り、自らの創作に活かしながら個人作家としての道を歩んでいきました。第2 室では、この4 人の代表作を紹介します。 白掛赤絵片口濱田庄司 1940年 径23.0cm 第3室つきしま かるかや —素朴表現の絵巻と説話画 第3室は、「つきしま かるかや」展の第2展示室となります。「かるかや」を中心に、絵解きなどに用いられた仏教説話画を展示します。 絵入本 かるかや2帖 室町時代 16世紀サントリー美術館蔵 第4室日本の諸工芸 当館には、民衆を担い手として花開いた、江戸時代後期の工芸品が最も多く収蔵されています。この展示室では、それらの中から刺子の技法による仕事着や、漆絵の盆や椀、螺鈿細工の箱、囲炉裏で用いる自在や横木、商家の看板、鉄瓶や燭台などの金工品を紹介します。 魚形横木北陸地方 19世紀幅36.0cm 西館(旧柳宗悦邸)※西館公開日のみご覧いただけます。 2階柳宗悦記念室 日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889–1936)。この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。 1階柳兼子記念室 女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892–1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では使用していたピアノをはじめ、自筆楽譜、演奏会プログラム、ポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。 開館日カレンダー