バーナード・リーチ作品 1887-1979。イギリス人、香港で生まれる。幼児期は日本で過ごす。帰英後は、ロンドン美術学校などでエッチングを学ぶ。1909年日本への憧れを強くし再来日。上野桜木町に居を構えてエッチングを指導し、入門してきた柳宗悦ら白樺派の人々と親交を結ぶ。1911年六代目尾形乾山に富本憲吉とともに入門、その後千葉県我孫子の柳邸内に窯を築くなど日本国内で作陶を始める。1920年濱田を伴って帰英、コーンウォール州セント・アイヴスに日本風の登窯を築き、1922年にはリーチ工房を設立し生涯の拠点とした。 柳宗悦とはウィリアム・ブレイクや陶磁器への関心を通して、芸術に関する思想的な影響や刺激を与え合う生涯の友として親しく交わった。 日本民藝館が所蔵するリーチの陶磁作品は約120点。スリップウェアなどの西洋陶器と東洋陶磁の技術を融合させた独自の作風が特徴的である。来日の折に訪れた小鹿田や二川、布志名など地方の窯場で作られた作品も所蔵している。また、身近な人物や旅先の風景などを題材にしたエッチングや素描作品も約100点ある。 リーチ工房は、2008年より記念館兼製作工房として公開されている。